ご契約者インタビュー 25
赤坂浄苑ご契約者様の索顔や暮らし方をリラックスした雰囲気の中で語っていただくこのコーナー。今回は平成27年におもとめいただいた中村みつる様にご登場いただきました。
行くだけでも大変だったお墓参り
- 改葬をお考えになった理由は何でしょうか。
中村:私の実家のお墓を赤坂浄苑に移しました。改葬された多くの方と同じようにお参りに行く大変さと屋外という天候に左右されやすい環境を何とかしたいと考えたからです。両親と祖父母のお墓が父の故郷である群馬県にありました。そこは交通の便があまり良くない場所だったのです。それでも父が元気だった頃は車を運転してくれたので、それほどお墓参りは大変に感じてはいなかったのですが、やがて父が亡くなり納骨やお盆、お彼岸のお墓参りで電車やタクシーを利用するようになってから、その不便さを実感しました。まず高崎駅から乗り換えて最寄りの駅まで行く電車の本数が1時間に一本程度。そして、その駅に到着してもタクシーがほとんど来ないので駅から電話をして迎えに来ていただかないといけない状況でした。もちろん、屋外の墓地ですので着いてからは草むしりなどのお手人れも大変でした。当然、雨の日は傘をさしながらのお参りになります。そして、お参りを終えてからも来たときと同じように交通の不便さを感じながら、帰っていました。母が亡くなってからも電車を乗り継いで頑張って群馬のお墓に出かけていましたが、正直行くことが負担になっていました。
会いたくなったら気軽に来られる湯所
- なぜ赤坂浄苑への改葬を検討されるようになったのでしょうか。
中村:たまたまご縁があり、赤坂浄苑のオープンと共に寺事務所のスタッフとして勤めておりました。その中で群馬のお墓にはない魅力をたくさん感じたのです。何よりアクセスが良く、駅からも徒歩すぐ。ここならタクシーを待ったり、本数の少ない電車の時刻表を気にしたりすることもありません。ホテルのロビーのような洗練された空間でゆったりと寛げ、ここで待ち合わせもできます。もちろんお参りも天候に左右されない屋内墓苑だから快適です。夜も参拝できますので会社帰りに立ち寄られる方もいらっしゃいます。また私もそうでしたが遠くにお墓があればお墓参りは一日がかりになりますし、お花やお線香も準備する必要があります。でも、こちらではそういった用意は一切不要ですので、会いたくなったその時に気軽に来ることができます。実際、ちょっと赤坂に買い物やお食事などで来た際に参拝される方も多くお見受けできました。そのような方々と接する中で私が今まで感じてきたお墓参りに対する大変さが赤坂浄苑にはまったくないことに気づいたのです。日に日に改葬したいという気持ちが強くなり、ちょうど群馬のお墓の灯篭部分の修繕が必要になったタイミングでお墓を移すことを決心しました。そこで主人に相談したところすぐに賛同してもらえ、オープンから2年後に改葬を決心しました。そして、はせがわの皆さんに改葬関係の手続きなどもサポートしていただき、平成27年に無事、祖父母や両親の遺骨を納めることができました。
改葬であらためて深まった親子の絆
- 実際に改葬を済まされたときはどのような想いだったでしょうか。
中村:改葬は先方の寺院との交渉や諸手続きなどが大変という印象をお持ちの方もいるかも知れません。ただ私の場合、まったくそのようなことは感じませんでした。だからでしょうか。納骨を終えての疲労感はなかったのですが、遠くで眠っていた両親や祖父母を近くに迎えることができ、ほっといたしました。また、もうこれでお墓参りに行くために大変な思いをしなくて済むので安心いたしました。実は母は癌を患い、自分がそう長くないことがわかっていたのでしょう。亡き後のことを娘である私に話してくれたこともありました。その中で群馬のお墓についても「納骨を終えたら、お墓参りには来ないでいいから」と言っていたのです。父亡き後、母も群馬へのお墓参りの大変さを経験していましたので、わが子に負担をかけさせたくないという気持ちがとてもよくわかりました。
ただ、だからといってその言葉に甘えるわけにはいきません。
その意味では赤坂浄苑に改葬することによって再び、親子の絆が深まったような気がします。まだまだ先の話になりますが主人も私も亡くなった場合は祖父母や両親と同じお墓に入れていただくことが決まっています。私たち夫婦には娘が一人おりますがここなら、気軽に私たちに会いに来てくれると思っています。
温かい家族がいるもう一つの家
- 現在、赤坂浄苑にお勤めとのことですがどのようなお仕事をされていますか。
中村:館内の掃除や法要の立ち合い・受付、来苑された方の対応、電話の応対など様々ですが、基本的には赤坂浄苑とご縁のある方を幅広く支えていくことが仕事だと思います。そのような仕事以外にも当苑が実施しています旅行などもお手伝いさせていただいていますし、先日は夏まつりのスタッフにも加えていただきました。そういった中でお客様とお話をする機会もありますが「ここに来ることで心が和むね」「明るい気持ちになれる」とおっしゃる方が少なくありません。また様々なイベントなどを通して交流の輪も広がっています。それは通常の墓地ではなかなかできないことだと思いますし、そのような赤坂浄苑で働くことにいつもやりがいを感じています。お墓はなんとなく寂しい場所のような印象を持ってしまいがちですが、赤坂浄苑はちがいます。ここに来ることで清々しい気持ちになり、心が和んでいきます。そしてより一層、そのような場所になるよう、日々の仕事に取り組んでいきたいと考えています。
- 最後に中村様にとってお墓とはどのような存在でしょうか?
中村:仕事が終わって帰る前や休憩時間など参拝ブースが混雑していなければ両親や祖父母に手を合わせる時間を取るようにしています。身近な場所に家族のお墓があることでそこで眠る両親や相父母が温かく見守ってくれているようにも感じます。その意味でお墓は温かい家族がいるもう一つの家のような場所になっていると思います。また参拝に来られる方にもそのように感じていただけるよう、今後も心を込めて接してまいります。
インタビューを終えて
お仕事の合間にインタビューに応じていただいた中村さん。始終微笑みを絶やさない穏やかなその表情から、赤坂浄苑にお墓を持つ安堵感と共にスタッフとして赤坂浄苑を支える想いも伝わってくるインタビューとなりました。